おならの臭いが気になる方に乳酸菌
おならの臭いと腸内環境の関係
おならは腸に溜まったガスを排出する生理現象
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「おならがたくさん出て困っている」「おならの量が多いけど大丈夫?」という女性の悩みや疑問を耳にすることがあります。多くの女性はおならをすることを恥ずかしいと思いがちです。
しかし、おならが出ること自体は生理現象であり、我慢するとかえって腸内環境の悪化に繋がるため良くありません。おならの元になっているのは呼吸や食事のときに吸い込んだ空気や、食べ物を消化したときに発生したガスです。
その多くは腸壁を通って血液中に吸収されますが、腸内のガスの量が多いと吸収しきれず、一部のガスはおならとして肛門から排出されます。
もしおならが出なかったら腸にガスが溜まり続けることになり、お腹が張るいわゆるぽっこりお腹になってしまいます。腸の健康を保つためには溜まったガスを定期的に排出する必要があります。
おならの量が多いからといって腸内環境が悪化しているわけではない
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おならの量が多いからといって腸内環境が悪化しているとは限りません。おならの量は吸い込む空気の量と食事で摂った食べ物の種類と量によって決まります。
普段から鼻呼吸よりも口呼吸が多い人、ジョギングなど有酸素運動を日常的に行っている人はたくさん空気を吸い込むため、おならの量も多くなります。
サツマイモなどガスが発生しやすい食べ物を摂ったときは自然とおならの量も増えます。これらは自然なことであり腸内環境が悪化しているわけではありません。
おならの臭いは腸内環境を測るバロメーター
臭いおなら
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問題となるのはおならの量よりも臭いです。排出されるおならがきつい臭いを発している場合は、腸内で大腸菌やウェルシュ菌などの悪玉菌が増殖していることを意味しています。
私たちが食事で摂った食べ物は、まず胃で大まかに消化されて、小腸で消化酵素によってたんぱく質や脂質などの栄養素が分解され、食べかすと水分の一部は大腸に送られます。
ところが肉食に偏った食生活を送っていたり、一度の食事で肉類や揚げ物などを食べ過ぎると、小腸に大量のたんぱく質や脂質が送られるため、分解と吸収が追いつかなくなります。
悪玉菌の多くは大腸に生息し、食べかすに残ったたんぱく質などをエサにして活動しています。その中でも肉類に含まれる動物性たんぱく質と脂質が大好物です。
小腸で処理しきなかったたんぱく質や脂質が大量に大腸に送られると、悪玉菌が活発になり、善玉菌であるビフィズス菌を抑え込んでしまいます。
さらに悪玉菌は食べかすを腐敗させて、アンモニアや硫化水素、インドールやスカトールなどの腐敗物質を作り出します。これこそがおならの成分であり臭いの元です。ではこのような腐敗物質からはいったいどんな臭いがするのでしょうか?
硫化水素 腐った卵のような強烈な臭い アンモニア 鼻にツンとくる尿や掃除をしていないトイレのにおい インドール、スカトール 有機化合物であり、大便の臭いを作り出している これらの成分の量はおならの総量の1%以下と微量です。それにも関わらず私たちが臭いと感じるのは、嗅覚が腐敗物質の異臭を敏感に感じ取ることでシグナルを送っていると言えるでしょう。
おならが臭ければ臭いほど悪玉菌によって腸内腐敗が進んでいることを示しています。おならの臭いは腸内環境を測るバロメーターなのです。
臭くないおなら
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サツマイモなどの食物繊維の多い食べ物を摂るとおならがたくさん出ますが、増えるのはメタンや水素といった臭いのないガスです。
このような臭くないおならが出るのは腸が活発に活動している証拠であり、善玉菌が腸内でしっかり働いていることを意味しています。私たちは1日平均で100~300mlものおならを排出しています。
1回1回の量が少なく臭いのしないおならは気になりません。私たちは無意識のうちに自然におならを排出しているのです。
腸内で乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌が優勢であれば、悪玉菌の働きが抑制されるため腐敗物質が作られることもありません。
吸い込んだ空気や食べ物の消化によって発生したガスを排出するために自然に発生するおならであり、腸の働きに異常はないのです。
おならの臭いを減らす乳酸菌
おならの臭いを減らすためには、乳酸菌やビフィズス菌などの腸内に生息する善玉菌を活性化する必要があります。
腸内フローラが善玉菌優勢であれば、自ら増殖していき発酵を行うことで乳酸や酢酸などの有機酸を作り出し、腸内のpHを下げてくれます。
腸内腐敗はpH8.0以上のアルカリ性の環境で起きます。pH6.0以下の弱酸性では悪玉菌は発育することができません。
すると悪玉菌の代わりに善玉菌の数が多くなるため、悪玉菌は増殖することができず腐敗物質が作られなくなります。腸内に腐敗物質がなくなればおならが臭くなることもなくなります。
また、ビフィズス菌や乳酸菌は小腸で分解しきれなかった糖をエサにして活動していますが、これらの善玉菌はガスを発生させません。
さらに大腸に生息しているビフィズス菌は、食べ物を動かしながら排出に導くぜん動運動を促す働きがあります。
このぜん動運動が発生するおかげで私たちは自然に便意を感じることができますが、それによって便秘が解消されるだけでなく、おならの臭いの元である腐敗物質も少しずつ排出されていきます。
おならの臭いを減らす食生活とは
ビフィズス菌を摂ろう
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おならの臭いを減らすために摂りたいのがビフィズス菌です。乳酸菌は主に小腸で活動していますが、ビフィズス菌は酸素のある環境で活動することができないため、口から遠く酸素の薄い大腸で活動します。
おならの臭いを減らすためには悪玉菌が主に活動する大腸の環境を整える必要があります。さらにビフィズス菌にはぜん動運動を促す働きがあります。
ビフィズス菌によってぜん動運動が活性化されることで、悪玉菌が作り出した腐敗物質が便と一緒に少しずつ排出され、おならの臭いをきつくする便秘の解消にも繋がります。
ビフィズス菌で発酵させたヨーグルトやサプリメントを積極的に摂りましょう。ただしビフィズス菌を短期間摂ってもあまり効果は期待できません。
ちょっと体調が良くなったからとすぐに摂るのを止めてしまうと、また腸内環境が元通りになってしまいます。しっかりとした効果を得るためには習慣的に摂り続けたいところです。
もし毎日摂るのが難しい場合は、腸内環境が悪化していると感じたときに一定期間多めに摂りましょう。
食物繊維とオリゴ糖を摂ろう
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腸内の善玉菌が活動するためにはエサが必要です。乳酸菌やビフィズス菌は食べ物に含まれる糖をエサにして増殖し、発酵を行うことで乳酸や酢酸などの有機酸を作り出します。
とはいえ糖ならなんでも良いというわけではありません。果糖やブドウ糖などの単糖類、ショ糖(いわゆる砂糖)などの二糖類は小腸ですぐに分解されて吸収されてしまうため、善玉菌のエサにはなりません。
一方で炭水化物である食物繊維は糖がたくさんくっついた多糖類ですが、小腸で分解されない難消化性のため、大腸に送られてビフィズス菌のエサになります。食物繊維を豊富に含んだ野菜や果物、海藻類やキノコなどを積極的に摂りましょう。ほかにも糖が3~10個結合したオリゴ糖は少糖類に分類されますが、その多くが小腸で分解されずに大腸に送られるため、ビフィズス菌のエサになります。
体内でほとんど吸収されないため、高血糖や肥満などのリスクもなく体に優しい糖類です。オリゴ糖はバナナやリンゴなどの果物、たまねぎ、ゴボウ、アスパラガスなどの野菜に含まれています。
個々の食品にはあまり多く含まれていませんが、これらの果物と野菜にはオリゴ糖だけではなく食物繊維も多く含まれているため一石二鳥です。もっと効率的にオリゴ糖を摂りたい方には、低カロリー甘味料がおすすめです。
肉食中心の食生活を見直そう
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肉食に偏った食生活を送っていると、悪玉菌の増殖を引き起こし腸内腐敗が進んでしまいます。動物性たんぱく質と脂質の摂りすぎには気をつけたいところです。
おならの臭いを減らすためには、肉食中心の食生活から野菜と穀物中心の食生活に切り替える必要があります。悪玉菌の増殖に繋がる栄養素の摂取量を減らすことは腸内環境の改善にも繋がります。
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